美容師になろう!

ビューティアトリエグループ 総美有限会社 社長インタビュー記事

郡司社長main

ビューティアトリエグループ総美有限会社
代表取締役社長 郡司 成江氏

「美容師になろう!」の目的は人材が集まり育ち永く活躍できる美容業界にする事。そして、表面的な華やかさだけではなく、仕事の本質を大切に理念経営に取り組む企業が増えてきました。時代とともに「物」から「思い」へ価値観が変化した事の現れでもあると思います。「変わる!美容業界」と銘打ったこの特集。

2018年に創業55年目を迎えるビューティアトリエグループ。
美容サロン14店舗の他、エステティックサロンなどを経営し北関東エリアで圧倒的な存在感を示す企業です。
訪れる人を感動させる「おもてなし」に定評があり社会貢献活動にも積極的に取り組みます。「スタッフがニコニコして働いてもらう事が私の仕事」と話す2代目の郡司成江社長のインタビューを紹介させて頂きます。

伝統を受け継ぎながら新たな取り組みに挑戦!

栃木県出身。大学在学中に通信で美容師免許を取得。 大学卒業後、ロンドンのサスーンアカデミーへ単身入校し本場の技術を学ぶ。帰国後は母親の経営する同社へ入社し、美容師として活躍、パリコレの舞台にも立つ。その後、 マネージャー、専務を経て2010年母親の後を継ぎ代表取締役社長に就任。現在宇都宮市を中心に14店舗を展開。創業から一貫した「人を大切に思う」という企業文化の下、カフェや写真スタジオ、食育など次々と新しいプロジェクトを生み出し地元栃木県を応援する企業として存在感を示している。※関連企業/株式会社ザ·フォウルビ(ジョイエステテック)、株式会社ビューティアトリエ(化粧品販売·ヘアメイク)

創業50年の節目で環境整備

左上 当社は1963年創業者の田中千鶴(母)が宇都宮市に小さなお店をオープンした所からスタートし、今年で創業54年目を迎える企業です。お蔭さまで成長を続けて参りましたが 「続く会社」こそ改革者でないといけないと考え、創業50年目に「社会保険全社員加入」と「デビューまで2年を仕組み化」早期スタイリストを育成し生産性を向上させました。また、働き方改革に取り組みました。当社では結婚して子供を産むことが退職理由になる事はありません。先代も私も女性で子育てと仕事を両立している事もありますが、ライフサイクルに合わせて働き方を変えられる雇用環境を整備しました。一例ですが「準社員」という勤務時間が選べる働き方があり、実際平日は17時まで勤務、日曜日を休む幹部社員もいます。お店が活性化していれば在宅でも構いません。1ヶ月10日出勤でもOKです。また皆が新卒入社ですので将来像が描けるようキャリアパスが必然的に産み出されてきました。「結婚しても幹部として続けたい!」「美容師だけでなくアイラッシュもやりたい!」そうなりたいと思った時に当社には実現している先輩がいますので、確実に思い描いた将来を手に入れる事ができるのです。

全社員をカウセリング

長く会社を続けておりますと良い時ばかりではありません。社内の問題を解決する為にどうすれば良いのか、それにはスタッフの気持ちを知る事が大切です。ならば、直接スタッフに聞こう!そう思い立ち、12年前、私がマネージャーの時代から全社員1人ひとりの面談を始めました。聞く事は主に将来像です。仕事を続けていきたいのか、独立したいのか、結婚はいつ頃したいのか..社員の将来の目標を共有し会社のビジョンと照らし合わせゴールから逆算して今からやるべきことを筋道立てて説明していきます。始めた当時も社員が100名ほどおりましたので時間を作ることが大変でしたが私は重要な気付きを得る事ができました。それは皆、将来を不安に思っているという事です。面談を通して社員に寄り添い、不安を取り除き将来の夢や目標を共有することで会社での働きがい、信頼関係が生まれて行きます。この面談のお蔭で本当に離職が減りました。

三面美容を体現する食育活動

右左 私たちは「三面美容」を基にしています。「三面美容」とは「外面」「内面」「精神面」から美容が作られるという考え方です。中でも「内面」即ち、食事についてはこだわりがあります。50周年のイベントが終わった頃体調の悪いスタッフが多くなり、改めて健康管理や食事について真剣に考え「農業体験」という取り組みを始めました。有機野菜を作っている農家と提携し社員が順番に農作業を体験させて頂くのです。お昼ご飯は玄米食と収穫した有機野菜を頂きながら農家の方との会話がはずみます。有機野菜ですので、スーパーで並ぶような形の良い物は無く、例えば人参でしたら二つに分かれていたり、白いヒゲと呼ばれる部分がたくさん生えています。農家の方が「大地に根をはる為に必要だからこんなに生えているんだよ」と説明して下さるとスタッフも真剣に聞き、食べ物についての興味が湧き、食べる事の大切さを知る。それが本質的な食育になると思います。各店では白米を炊き好きなだけ食べられるようにしていますが、農業体験を取り入れた結果、食に対する意識が高くなり、体調が悪いというスタッフは本当に無くなりました。そして人参の話ですが、有名なシェフとコラボして一番甘い時期限定で人参ジャムを作ってカフェで販売したのですが、これが飛ぶように売れて行きます。スタッフはもちろんですがお客様にも体に良い食べ物を提供していきたいと考えています。

「続く会社」変わらない事、変わる事

先代から経営を引き継いだ時に自分は何をどうしたら良いのか悩み、先代とはしょっちゅうケンカしていました。ゴールは一緒でも乗り物が違いました。例えば私は新幹線で先代はローカル列車みたいな感じです(笑)
シュウウエムラ先生は「伝統を受け継ぐことは革新の連続、何を守り何を変えて行くのかが大事」と言われました。アトリエにとって変わらない事は「人を大切にする」という事です。12年前、全社員の面談を始めた頃、アトリエの強みは何?他のサロンとどこが違うのだろう?と考えた時に、「じゃあ..人だな」って確信しました。人が一番の商品です。そこから「おもてなし教育」が始まり心優しいスタッフを育てようと取り組んできました。また、食育、ボランティア、農業体験など独自なスタッフ教育に取り組んでいます。本当にスタッフは忙しいと思います(笑)
でも、私は人が成長するのは経験しかないと思っています。特に若い時に様々な経験を積むことはとても大事。おいしものだけでなく、たまにはまずいものも食べてみて人は成長していくのだと思うのです。

スタッフがニコニコ楽しく働くことが大事

右右 欲しい、と望むからには、会社がスタッフ1人ひとりを愛する事が大切と考えています。会社から愛されているという実感がないと、お客様を愛する事はできません。私の仕事はスタッフがニコニコ楽しく働けるよう愛情を注ぎ、環境を作る事だと思っています。当社を選んで下さる学生さんの多くは「楽しそう!夢が叶いそう!たくさんの事が学べそう!」そう感じて私たちの仲間になって下さいます。当社の自慢は「人」です。サロン見学にお越し頂いたら是非、スタッフを見て頂きたいと思います。また当社で働く多くのスタッフは県外出身者。やがて当社を卒業し、地元に戻るスタッフも多いです。アトリエを去り新しい人生が始まります。そのような時に「美容師としてのスタートがアトリエだから良かったな」そう感じて頂ける会社で在りたいと思います。

アトリエの未来「ライフスタイルビューティー」

創業55年のアトリエが100年に向けて目指す価値観は「ライフスタイルビューティー」です。先ほどお話しした「三面美容」の考え方に基づき、髪のことだけでなく、食べ物の事、楽しく前向きに生きる価値を提供していきたいと思います。少子高齢化に向かう日本社会の構造から美容室の在り方を考えてみると、これからの美容室の役割はお客様お1人おひとりが人生を長く「美しく生きられる」為に、いかに寄り添っていけるかだと思います。アトリエでは料理が得意なお客様が先生になってお料理教室を開催したり、健康のためにヨガ教室を開催したりちょっとしたカルチャーセンターのような催しを行います。家に閉じこもりがちな高齢者のお客様もいつも通っている美容室でやるのであれば、行って見ようかな、という気持ちになって足を運んで頂けます。それ以外にも数百人の女性のお客様をお招きし「大型女子会」を開催したり、当社がスポンサーになっている地元サッカーチームの観戦ツアーを企画したりイベント会社のようです(笑)
「アトリエに行くと楽しい事があるね!」そんな風に家族団らんの際には話題が出て「そこに行くと家族で思い出が作れる場所、そこの家族にとってアトリエがなくてはならない存在」そんな新しい美容室像を創造していきたいと思います。

本社

両社長

〒321-0101 栃木県宇都宮市江曽島本町12-6
連絡先 TEL:028-658-0747
URL http://www.banet.jp


本社での取材のあと、アイディア満載のサロンやカフェ、変身写真館をご案内頂きました。
「発想力」とそれを形にされる「行動力」の凄さに感動!
少子高齢化に向かう時代、美容室の新しい在り方について多くの気付きを頂きました。
ますます未来が楽しみな会社です。
(「美容師になろう!」編集長/荒井由美)