株式会社ザ・キッド/THE KID 経営者インタビュー

株式会社ザ・キッド/THE KID 経営者インタビュー

緊急時でも雇用を守り 多様性に対応した会社つくり

コロナ時代の美容師の価値について
コロナ緊急事態宣言の時、美容室が休業要請の対象になるかどうかという事が話題になりまし たが日本の政府は私たち美容師をエッセンシャルワーカーとして生活に必要な業種として営業を許可され、私たち自身も人々の生活に必要な仕事なんだという自覚を持ちました。 また、緊急時の雇用の点でお話ししますと私たちの会社は東日本大震災の時も大洪水の時も、またコロナ禍でも一度も雇用を放棄した事はありません。そして100%の給料保障をして来ました。これからの時代、何が起こるかわからない中で安定という事をしっかりと捉えた会社で なければ安心して働く事ができないし将来を見据える事もできないと考えています。ですから私たちの会社は雇用をしっかり守るという事を第一に考えています。 だからこそ、規模が必要ですし、社員数も今約1000名いますがそういう規模感と経済的安定性をいうものをしっかりと持てる企業になりたいと考えています。

これからの美容業界について
私たちの仕事は今まで長時間労働、低賃金と言われ、とても厳しい過酷な仕事と思われている部分がありました。しかし、これからの時代は1人ひとりのライフスタイル、美容師の仕事への取組み方に対応する必要があると考えます。自分のやりたい「在り方」、自分の人生の中での仕事のウエイト、そういうものを自分たちなりに考え、そして自分たちなりにそれを実現できる環境を与えるという事がこれからの美容室の「在り方」ではないかなと考え、「ジョブ&ライフクラフティング」=「仕事と生活を創造する」を合言葉にしています。一般の会社の働き方でも勤務時間、休憩時間がしっかり決まっている事が当たり前でしたが自由な時間に出勤して、自由な時間に帰る、オフィスもオープンオフィスで自由な働き方を尊重すると いうIT企業に代表されるような働き方に変わってきていると思います。美容院も同じようにあるべきと思い、私たちの会社では出勤時間を自分で決められ、また、働く時間も自分で決められる、そして、それに合わせた収入やライフスタイルを自分で創造できる。ですから副業も認めています。趣味を充実させたい人がいれば趣味を充実させながら働く、または家庭を大事にしたい人は家庭の時間をしっかり取って子供と過ごす時間を取りながら働く時間を調整できる、というような多様性のある働き方が認められるような会社にならなければいけないし、世の中はそれを求めているのではないかなと考えています。

美容学生の皆さんへ!
美容学生時代はアルバイトをして下さい。一つは美容室でのアルバイトをおススメし ます。もう一つは飲食店、アパレルなど人と 接する別の職種が良いでしょう。美容師になった時に必ず役に立ちますよ。また、私はザキッ ドにいち美容師として入社し、このように社長になれました。将来どうなりたいのかを決めて可能性のある会社に就職して下さい。

株式会社ザ・キ ッ ド
代表取締役社長/平山 茂則氏 Hirayama Sigenori

千葉県出身。25歳のときにKIDに転職し、140坪の超大型店舗で最年少スタイリストとして活躍。1年後に店長に昇格。全店舗の統括責任者などの要職を経て現職。「生涯美容師」を掲げ現在もサロンワークを週3日行なっている。